昨日は英世さんのひとり語りに行ったよ。
オカンと一緒に。
梅田のAggi、という無国籍料理のお店。
あたしの実家は、大阪でも南のほうなので、普段は、なんばや心斎橋のミナミ近辺をぶらぶらする。
だから、
キタ(梅田)なんて久しぶりで、
しかも東京に住んで10年ぐらいになるあたしは、
梅田のあんなど真ん中にヨドバシのおっきな建物ができてることも知らなかった・・・!!
ああ、梅田も変わったなぁ。
大阪っ子のはずなのに、道に迷いかけてしまい、駅員さんに聞いて、無事に辿り着いた。
店に入ろうと、戸をガチャガチャした、
が、開かない。
再度ガチャガチャ。
あれ?
すると、店の方があわてて出てきた。
店の人「すみません、19時15分開場ですのでもう少々お待ちください」
あたし「あ、まだなんすか?じゃ、ここに座ってて待たせてもらってもいいすか?」
と、外にあったベンチに座る。
さながら、
『親子で観に来た英世さんのファン、だけど、ちょっとガラ悪のやっかいな客』のようだった。
待っていると、「かっぺいさん~」と涼やかな声がした。
白木だった。
白木のお陰で、あたしたち親子の西成な空気(笑)に、幾分爽やかな風が吹いた。
開場し、中に入った。
ワンドリンクと、プチおつまみ、もしくはデザートを一品頼める、とのことなので、
迷いなく、
「生ビールと蒸し鶏のネギソース!」
と、会社帰りのサラリーマンのようにオーダーした。
オカンもオカンで、
「マンゴージュースとエビとイカのチリソース」
と、よくわからない組み合わせだった。
開演まで、あたしとオカンと、白木と、白木のお連れさんと、4人でおしゃべりをし、
「すみません!
生ビール追加!」
と、始まる前からおかわりをしてたのは、あたしと白木だけであったであろう・・・・
どんだけ喉かわいとんねん・・・・・てゆうか、どんだけくつろいどんねん・・・・・(笑)
横のテーブルのしとやかな女性は、アイスコーヒーにシフォンケーキだというのに・・・・・・・
もちろん、ソフトドリンクしかなかったら、ソフトドリンクでいいのです。
が!!しかし!!!
そこに、ビールがあったんですもの・・・・・・
飲むしかないでしょう・・・・・
蒸し鶏も食べるしかないでしょう・・・・・
てゆうか、
唐揚げとかイカリングをガツガツ食べてもいいぐらい空腹だったもので・・・・・
そんなあたしたちの腹具合はさておき。
英世さんの朗読が始まった。
目を閉じて、英世さんの声だけを拾う。
英世さんの声は素敵だ。
物語の情景がすーっと頭に浮かんでくる。
そう言えば、今回の「リボルバー」の稽古場で、台本のト書きを、いつもはマキノさんが読むのだが、1度だけ、英世さんが読んだことがあった。
う、うまい・・・・・・・!!!!!
と、みんなの心の声が聞こえた(笑)
英世さんに朗読してもらって、それを聞いて想像して、英世さんに導かれるように物語を完結させる自分がいて、
朗読って贅沢だなぁ~!と思った。
素敵な夜だった。
終演後、英世さんが各テーブルに挨拶に来られ、恥ずかしながらうちのオカンは舞い上がっていた。
お客様の中に、リボルバーを観てくださった方々がいらっしゃって、
「かっぺいさん!」と声をかけてくださった。
そういうのに慣れてないあたしは
「いえ、アッシなんぞにはお構い無く・・・そんな大それた人間じゃございやせんので・・・アッシはこれにて失礼いたしやす・・・・・・・」
と、またもや
卑屈な町人代表のようにあわあわしていた。
いやはや、
お声をかけてくださった方々、本当にありがとうございました!!!
嬉しかったです・・・・・!!!!
小粋なトークもできずにすみませんでした・・・・・・・・・・・
帰り道、オカンが、
「よかったわぁ~、もう目も悪いし、英世さんに本とか読んでもらえたら、ええなぁ、ええなぁ」
と、しきりに言っていた。
楽しんでくれたようだ。
よかった。
そのオカンのうっとり具合をかき消すように、
「英世さんの声は
おどろおどろしさをなくした岸田今日子の声みたいやと思えへん?」
と、あたしが言った。
オカンは笑いながら大きくうなずいた。
英世さんのひとり語りは、これから東京でもやっていかれるみたいですよ。
皆さんもぜひぜひ、体験してみてください。