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オカンとアタシと、時々オトン5
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あ、写真。

チビ子です。

でかくなりました(笑)。

前回の日記の、もと仔猫です。


猫の親子の話を書いたので、
人間の親子の話も(笑)。


久々に両親の話を。


うちのオトンとオカン、


このシリーズ(大袈裟な!)を読んでくださった方は、ご存じだと思うが、


あほである。


とんちんかんである。


浪速のオトンとオカンである。


しかし、愛すべき両親なのである。



母の話。

切ない、恥ずかしい思い出ですが。


なんだか二回も続けて思い出話ですみません・・・


シマ子の話を書いて、オカンのことが無性に書きたくなったのです。



母はあたしが小さい頃から働いていた。

うちは共働きだった。

母は祖父がやってた小さい工場(こうば)を手伝っていた。

働きながら四人の子供たちを育てるのは大変だっただろうと思う。


朝、子供たちの弁当をつくり、学校にやって、
掃除、洗濯を済ませ、
会社に行き、
帰ってきたらすぐ晩御飯の用意。

ご飯を食べたあと、母の大好きな「火曜サスペンス」など見ている時でも、
知らない間にこたつで寝ていたりする母を見て、
いつのまにか兄妹は団結し、母が帰ってくるまでに、

・晩御飯のおかずの材料の買い物

・米を洗う

・お風呂をわかす

・洗濯ものを取り込み、たたむ

を、手分けし、実践していた。


「お母さんを助けなきゃ」などという純粋な気持ちではなく、
「これ以上働かせたら、オカンやばくね?」ってな感じの
オカンが倒れたりなんかしたら、自分たちが大変になる、という、
なんとも不安なおももちの子供たちであった(笑)。

それと母はいつも
「ありがとう~、助かるわ~」と言ってくれたので、それも嬉しかった。

しょせんは子供・・・・(笑)

自分たちも家を支えている気がして嬉しかったのだ(勘違い)


あたしが小学校4年の頃。

クラスで、スケートが流行っていた。

アイススケートね。

遊園地などにあるスケートリンクに行くのが流行っていたのだ。


憧れだった。


クラスの、えっちゃん、という女の子が言った。


「今度、女子でオーバーオールお揃いで着て、スケート行けへん?」


その頃、オーバーオールも流行っていた。


あたしは、そんな素敵な光景を想像し、わくわくした。


女の子みんなでオーバーオールを着て、スケート場に行くのだ。


想像するだけで楽しい!!!


ハッスルしないわけがない!!!


「行く、行く、行きたい~!」
みんなが言った。

あたしも一緒に言った。



しかし、

残念ながら、あたしはオーバーオールは持ってなかった。


どうしよう。


今考えれば、服なんてどうでもいいのに、

まだ小学生女子だったあたしは、

「なんとかしてオーバーオールをゲットしなければ!!」
と焦った。


悩みに悩んだ。


みんなオーバーオールを持っていて(もしくは買ってもらって)、日曜の話で持ちきりだ。

あたしだけが持ってなかった。

「かっちゃん(あたしのあだ名)もオーバーオール買ってもろたん?」
と、えっちゃんに聞かれて、

「うん、今度買いにいくねん」
と、嘘をついた。


どうしよう・・・


日曜もせまったある日、


あたしは思い切って母に申し出た。


オーバーオールを買ってくれ、と。


母は困った顔をして「買われへん」と言った。

あたしは、理由を説明した。


今度の日曜に、みんなでオーバーオールを着てスケート行くねん、みんな着てくるねん、あたしも着ていかなあかんねん、だから欲しいねん、と。


母は、「あかん」、と言った。


ショックだった。

あたしは泣いた。

「なんでよ!」と怒りながら泣いた。

「もうスケート行けへん!お母さんのアホー!!」

と言いながらわんわん泣いた。

その日は晩御飯も食べずに、泣きながら寝てしまった。


日曜日がきて、

えっちゃんたちが迎えにきた。

あたしは、布団の中から「行けへん」と言った。

母は玄関で、

「ごめんな~、ともちゃん、風邪ひいてしもて、今日行かれへんねん。
ほんまにごめんな~。また誘ったってな~」とえっちゃん達に言った。

あたしは布団の中で
「お母さんのせいや!お母さんのせいや!!」とふてくされていた。

その後、「あんた!!わがまま言いな!!」と怒られるかと思ったが、
母は何も言わなかった。



あの時のことは、ほんとに鮮明に覚えている。


悲しかったけど、ほんとに悲しかったんは、オカンだったんやろうな・・・
と、少し大きくなってから気づいた。


今思えば、ほんとに恥ずかしく、
「小学生の頃のあたしめ!バカ、バカ、馬鹿野郎!!このドアホ!死んでしまえ!オカンに謝れ!!このバカチンが!!」となじりたい気持ちでいっぱいだが、

仕方ない・・・小学生だもんね・・・



2~3年前にオカンにその話をした。


オカンは覚えていた。

「あ~、あったなぁ~」
と言った。


あたしが
「今思えば恥ずかしいわ。あの頃のあたし、あほやったなぁ~、ごめんな~」
と言うと、


母は
「ええよ~、しゃーないよ~」
と、すっかり老人の顔で言った。


穏やかな顔を見て、ちょっと泣きそうになった。
by mop-katsuhira | 2007-12-11 22:34
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